【必見!】論点思考は、社内SE必読の書です。

セキュリティの社員教育

はい、情シス課長です。
このサイトでは、日本全国どこの会社にも必ず存在する「情シス部門」の「悩み」、「あるある」について情報共有しています。
その中で、私は、情シスが抱える多くの問題は、情シス部門が会社組織の中のコンサル部隊になることで解決できると考えるようになりました。
この記事で紹介する「論点思考」は、定価1600円ですが、世界を代表するコンサル会社であるボストンコンサルティングの日本代表を務めた内田和成さんが、自身のコンサルティング経験をもとにその本質を述べている大変貴重な著書であり、下世話ないいかたですが、コンサルのノウハウの真髄を理解することができる、とても「コスパのよい」本だといえます。

一応、amazon等のリンクを貼っておきます。メルカリでも安く購入できる可能性がありますが、あまり安くはなっていあにようです。

では、「論点思考」何が書かれているのか、ざっくりご紹介しましょう。

論点思考とは?

— 論点思考 より引用—-
ビジネスにおいて本当に大切なことは、やらないことを決めることだ。
企業は数えきれないほど多くの問題を抱えていて、すべてを解決しようと思っても、時間もなければ人も足りない。仕事には期限がある。
工数も限られている。その中で解くべき問題を選びとることが大切だ。
この真の問題を「論点」と呼ぶ。
論点を設定することにより、考えるべきことが絞られ、問題解決のスピードは上がり、解決策を実行したときの効果も高くなる。
—————————
 つまり、問題解決のためには、解くべき問題(論点)を選びとることが大切なのです。

 情シスにとって、これは本当に大切な考え方ではないでしょうか?

 利用部門からの要件は抽象的であり、その要件も度々変更されてしまいます。
また要件に対して十分なコストと開発期間を想定していないことが殆どではないでしょうか?

 情シスは、社内コンサルとなり、利用部門が抱える「数えきれないほど多くの問題」から真の問題を「論点」としてシステムの要件にまとめる手伝いをすることが求められているのです。
 やらないことを決め、優先順位の低い要件を削ぎ落すことで、利用部門に満足され企業に貢献するシステムが構築できるのです。

あなたは正しい問題をといているか

第1章では、「あたたは正しい問題をといているか」と問いかけています。

例として、「AさんとBさんの前にケーキが1つある。二人が納得するようにケーキを二つに分けたい。さて、どのように分けたらよいだろうか。」というか問題が紹介されています。

あなたは、正しく問題をとらえることができるでしょうか?

ここでの正解は、「Aさんができるだけ半分になるように切り分け、Bさんに好きなほうを選らばせる」というものです。

「どうしたら正確に二等分できるか」を問題と考えると解決するのは大変ですが、「どうしたら納得できるか」を問題と考えると解決策を実行するのはとても簡単になります。

情シスには、日々、多くの要望、問い合わせがきます。システムの利用者はシステムの仕組みや難しさは勿論理解していない状態で質問を投げかけてきます。

そのため、情シスには、この論点思考を用いて、闇雲に難しい解決(システム構築)に突き進むのではなく、システム利用者からの要望を正しくとらえることがとても有効であるといえます。

論点思考力を高めるには

第6章では、論点思考力を高める方法が紹介されています。

(1)問題意識をもって仕事をする。

本当の問題はなにかとつねに考える姿勢
問題意識が論点思考を育む

(2)視点を変える。

視野:普段あまり見ていない方向に眼を向ける
視座:二つ上のポジションに就いているつもりで仕事をする
視点:切り口を変えてみる

私は、この中でも視座を変えるというのが、大変有効だと思います。特に、「一つ上のポジションから見ようとすると自分自身のことと関連づけて物事を見てしまう、あるいはどうしても自分の利害が絡む。二つ上の立場でものを考えることによって、自分nいま抱えている課題すなわち論点がより明確に浮かび上がってくる」という点に感銘をうけました。

(3)複数の論点を考える。

代替案を考えるには上下左右の論点が重要
自分の主張の論点を明確にする
反対者の意見を想像する

(4)引き出しを増やす

問題意識が引き出しを育てる
集めない、整理しない、覚えない
反論されても、説得せずに聞く

著者:内田和成とは

現在は、早稲田大学ビジネススクール教授をされています。
東京大学工学部卒であり、慶応義塾大学経営学修士(MBA)を取得。
日本航空株式会社を経て、1995年ボストンコンサルティンググループ(BCG)入社し、2000年6月から2004年12までBCG日本代表、2009年12月までシニア・アドバイザーを務めている。
ハイテク、情報通信サービス、自動者業界等、マーケティング戦略、新規事業戦略、中長期戦略、グローバル戦略等の策定・実行支援プロジェクトを数多く経験し、2006年には「世界で最も有力なコンサルタントのトップ25人」にも選出されています。
2006年より早稲田大学大学院商学研究科教授とり、ビジネススクールで競争戦略論やリーダーシップ論を教えるほか、エグゼクティブ・プログラムでの講義や企業のリーダーシップ・トレーニングも行っています。

著書:デコンストラクション経営革命、eエコノミーの企業戦略、仮設思考などがあります。

 

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